【開催レポート】SDGsに取り組む中小企業を応援する日本ノハム協会 中堅・中小企業に向けたSDGs経営の特別セミナー 「実践!SDGs経営のポイントと成功例」開催

 SDGsに取り組む企業を対象としたサステナブル経営支援サービスを提供する一般社団法人日本ノハム協会(関西本部:京都市中京区、代表理事:神田尚子、以下「当会」)は、2021年3⽉26⽇(⾦)に、中堅・中⼩企業に向けたSDGs経営の特別セミナー「実践!SDGs経営のポイントと成功例」を開催いたしました。

 当日は当会の諮問委員でありCSR/SDGsコンサルタントの笹⾕秀光氏が登壇し、前半では、SDGs経営のポイントと成功例を紹介し、後半では参加者からの質疑応答を実施しました。またファシリテーターとして、当会代表理事の神田尚子氏、当会の専務理事でありWWFジャパン(公益財団法⼈ 世界⾃然保護基⾦ジャパン)の元事務局長である筒井隆司氏が登壇し、企業のサステナブル経営を支援する立場として、笹谷氏の講義内容を掘り下げました。
セミナーには、オンラインで約100名が参加し、質疑応答では自社のSDGs経営の悩みを解決するべく、多くの質問が寄せられました。
本レポートでは、セミナー内容を振り返り、笹谷氏が解説したSDGs経営のポイントや企業担当者から寄せられた悩みへの解答を紹介いたします。

■SDGsと経営の関係性
笹谷氏は、「SDGsとビジネスは両立しづらいという説があるが、SDGsは実は『ヒト・モノ・カネ・情報』の四大経営資源全てと関係性がある」と説明しました。例えば「カネ」については、投資家や金融機関からは環境・社会・ガバナンス即ちESGの観点からも審査を受ける時代であり、SDGsが株価にも影響すると語りました。持続的な経営とSDGsは切り離すことができない関係性であると言うことができます。

■今、なぜSDGs経営が重要なのか

笹谷氏によるとSDGsは「できる人ができるところから行う」という自主的な取り組みであり、日本企業は現在、ヨーロッパに比べ二の足を踏んでいる状況にあります。SDGs経営は自主的な取り組みであるがゆえに、企業間の差がつきやすいポイントです。対外的には会社の価値向上、社内としては社員のモチベーション向上につながるというメリットがあるため、今積極的な行動をすることが重要です。

■中小企業のSDGs経営のポイント

SDGs経営では、世界基準であるSDGsをもとに、各企業は独自の目標を立てることが重要です。笹谷氏は、目標を立てる際、取り組みを17の目標と照らし合わせて網羅的に整理することで、SDGsウォッシュのリスクを軽減することが出来ると話し、成功した企業例を紹介しました。
笹谷氏は、企業のSDGs経営のポイントについて、社外へ取り組みを発信することでビジネスチャンスを掴むこと、また社内に向けて福利厚生の充実などのSDGsを実践することで、人材の流出等企業のリスクを抑えること、この両面が重要だとまとめました。

■セミナー参加者からの質疑応答(一部抜粋)
Q.社長からSDGs担当に任命されたが、どの様にアプローチしたらよいか。

A. SDGsを達成した際に得られる「会社の評判と社員のモチベーションの向上」というメリットを考え、ビジネスの視点から目標を定めることが重要です。そして自社の取り組みとSDGsの関連箇所を分析し、専門家の知見を仰いでチェックをしてもらうことが大切です。ノハム協会のような専門家に相談やプランニングをしてもらうことで、自身の理解も深めることができ、社長へ良いプレゼンを行うことが出来るのではないかと思います。

Q.大企業はSDGsに取り組む部署があるかと思うが、中小企業は社員も少なく行動を移すのが難しい。導入する際のコツは?
A.社内のプロジェクトチームを設置し、方向性が見えたところで部署を設置するなどが良いのでは無いかと思います。業務や業態によっても手順などが異なるので、専門家に段取りのアドバイスやプラン作成の相談を仰ぐこともいいと思います。

笹⾕秀光(ササヤ・ヒデミツ) プロフィール

⼀般社団法⼈ ⽇本ノハム協会 諮問委員、CSR/SDGsコンサルタント

 

1976年東京⼤学法学部卒業。 1977年農林省(現農林⽔産省)⼊省。
2005年に環境省⼤⾂官房審議官を務め、2006年農林⽔産省⼤⾂官房審議官、2007年関東森林管理局⻑に就任。2008年に株式会社伊藤園に⼊社。取締役、常務執⾏役員を務める。2020年4⽉より、千葉商科⼤学・基盤教育機構・教授に。

⽇本経営倫理学会理事、グローバルビジネス学会理事、特定⾮営利活動法⼈サステナビリティ⽇本フォーラム理事、宮崎県⼩林市「こばやしPR ⼤使」、⽂部科学省⻘少年の体験活動推進企業表彰審査委員、 2019年より、未来まちづくりフォーラム実⾏委員⻑を務める。

■SDGs専任コンサルタントによるアドバイス・診断「サステナブル成長診断」

笹谷氏は、SDGs経営の手順として、現状分析、自社の取り組みとの整理を行うことが重要であり、またその際にプロの力を使用することを推奨しました。日本ノハム協会では、年に一度、企業のSDGs取り組みが適切に機能しているかを診断するサービス「サステナブル成長診断」を提供しています。

■サステナブル成長診断とは
日本ノハム協会の監査チームが企業の情報を照合、SDGsとの親和性を本業・社内・社外の3つのカテゴリーに分けて確認し、企業へヒアリング監査を行います。 SDGs 取り組み内容の確認と整理を行った後、現状を分析し、改善策を提案します。その後、SDGs取り組み報告書が発行されて、企業に合わせたコンサルティングサポートへと移行していきます。
定期的に「サステナブル成長診断」を受け続けることで、SDGsへの取り組みを持続的かつ効率的に展開することができるだけではなく、プロからのコンサルティングにより本業の事業にもSDGs経営を組み込む指針が明確となり、未来に繋がる新たな顧客獲得、取引企業の販路の拡大に繋がります。

【日本ノハム協会概要】

日本ノハム協会は「サステナブル成長診断(noharm®︎)」を通じSDGs経営の実践をサポートするとともに、昨今課題となっている「SDGsウォッシュ」から企業を守ることで、未来に持続可能な「経済・環境・社会」の発展を目指します。2015年9月の国連サミットで採択されたSDGs(持続可能な開発目標)における<17のゴール>を目指す地球規模のミッション達成へ向けて、SDGsの取り組みを実施されている組織とのパートナーシップを築き、同時に多くの中小企業や個人がSDGsを知るきっかけとなる普及活動を行います。

名称  一般社団法人 日本ノハム協会
設立  2020年2月19日
代表  代表理事 神田 尚子
URL  https://noharm.or.jp/
住所  [東京本部] 〒160-0023 東京都新宿区西新宿8-19-2 西新宿TKビル5F
[関西本部] 〒604-8484 京都市中京区西ノ京上合町57 西大路太子道東北角